愛用しているプロがおすすめする”V60”のメーカー「ハリオ」とは?
HARIO株式会社は1921年創業で2021年に100周年を迎える日本が世界に誇る耐熱ガラスメーカー。”暮らしのワンシーンを特別に”と打たれたメッセージには商品へ懸ける想いや愛情を感じる。
このハリオが誇るV60は世界のバリスタも愛用するHARIOの最高傑作と言ってもいい。愛用しているドリッパーはと聞かれたときに出てくるドリッパーの一つに挙がることが多い愛用者の多いドリッパーとして有名。
昨今、コーヒー業界では話題が尽きない▻サードウェーブコーヒーが一つの要因になっていることも間違いない。
ハリオはガラスメーカーなので、コーヒーの関連器具だけでなく、ティーポットやガラス容器、計量カップや料理、キッチン関連グッズが多くあります。→HARIO公式サイト
サードウェーブコーヒーと相性抜群「V60」の特徴とは
「円錐型」で味の豊かさを作る
円錐型の特徴は豆に厚みが出るところにあります。この厚みは、お湯が豆に触れる時間を多く作れるため、深い味わいを表現することに一役買っています。
お湯と長く触れることによる効果は実際に淹れてみると全然違うことがわかる
「スパイラルリブ」で浅煎りに必要な高速抽出を実現
浅煎りは、酸味を主体とする味わいになっているため、そのフルーティーな味わいやフローラルな風味と言った豊かな酸味を最大限引き出す方法として、スッキリ感(orキレ)のある味わいに仕上げたいので、その方法として高速抽出が必要になります。
リブがスパイラル上に入ることで、ペーパーとの密着がしにくくなり、抽出が早くできるようになります。形が似ているドリッパーでコーノ式のドリッパーがありますが、コーノ式の場合、リブが短いので、HARIOのドリッパーよりは抽出時間が長くなります。
「底抜けの一つ穴」で味を操る
底抜けの一つの大きな穴はコーヒーの出口になるので、抽出の仕方すなわち抽出者によって味わいを大きく変えられることを意味しています。早く注げば早くコーヒーが落ちるので、スッキリした味わいになります。ゆっくり注げば濃厚な味わいを演出できます。
どのような味わいを提供したい、飲みたいかによって注ぎ方を変えるだけで、味わいが変わる点も魅力の一つです。
素材変わる?V60を特徴と用途で選ぶ。
まずは安価なPP製
プラスチック製のV60は安価で購入しやすい価格帯で販売されており、気軽にV60を体験することができます。ドリッパーを温めるとか細かいことはさておき、まず始めることを前提に考えるならこれ。
PP製の良いところは恐ろしく軽い。
それを利点として捉えるなら旅行やアウトドア向き。お出かけの時の荷物は軽いに越したことはない。旅先でも同じ味を楽しみたいならPP製がおすすめ。
高級感あふれる「セラミック製」
HARIOのセラミック製(陶磁器)は有田焼で作られており見た目、使い心地含め、非常に高級感が漂って玄人感が出るので、雰囲気を楽しみたい方にはおすすめ。チープな感じがしないので、すごくいいけど。実は味わいを左右する要素も含まれている。
磁器は上がった温度が覚めにくいとされているので、ドリップ前にお湯通しをして、サーバーと一緒に温めるとコーヒーの味わいが変化せずに淹れられる。
磁器は割れにくいと書いている人もいるけど、普通のお皿と一緒で落とせば割れる。でも、割れやすい箇所と割れにくい箇所があるのは確か。土台の部分は割れやすい。私も割ってるけど使えている。
玄人向けの「金属製」
熱しやすく冷めやすい金属性は道具の温度コントロールが難しく、コーヒーの味わいにこだわる人やこだわりを持ってドリップと向き合える人に向け。
落としても割れないし、劣化も少ないので、道具の保管、管理面では圧倒的に優位性があるけど、ドリッパーの本来の価値はそこにないので、使うときの注意が多いのが難点。
冬場のドリップ時にドリッパーがキンキンに冷えていたら、コーヒー自体が冷たいものに触れながらドリップされるため、味わいに大きな変化が。
いくらお湯の温度や抽出方法をコントロールしても、味わいに変化が生まれては好みの一杯にたどり着けないので、見た目だけで決めるのはおすすめできない。にしてもかっこいい…
色んな視点で楽しめる「ガラス製」
ガラス製はコーヒー愛好家の中では一番使われていると思う。お店でもよく見かける。耐熱ガラスメーカーのハリオらしい製品。セラミックより30%程軽いのも特徴。プロやコーヒー愛好家に愛されている理由は主に三つ。
一つ目は、見た目が重さがいい。インテリアとしても活躍するし、淹れているときの重厚感と扱っている喜びがある。
二つ目は、淹れているときのコーヒーの流れが見える。これはたまらない。コーヒーが下に流れていき、サーバーに落ちていくのが見られるドリッパーは少ない。
三つ目は、ドリッパーの温度管理をすることで、好みの味わいをしっかり体現できる。ドリッパーの温めを行い、コーヒー器具を温めた状態で抽出開始し、産地、焙煎、挽き目、お湯の温度、抽出速度で味わいのコントロールをして好きな味わいにしていくことができる点も愛される理由として挙げられる。
おしゃれなデザインのハリオV60も
デザインでおいしさが変わるわけじゃないけど、こういった楽しみがあるのもドリップコーヒーのいいところ。特にこのデザインは秀逸。肉厚なオリーブウッドの重厚感にガラスのドリッパーが何とも言えないかわいさ。
これは持ってないけど、ほしい…。絶対に良いコーヒータイムが送れると思う。
ハリオ”V60”でおいしいコーヒーを淹れるコツ
お湯は85度
温度計があるなら温度計を使って温度を計る。電気ケトルだと湯温調整ができるものもあるし、細口ケトルにつけられる温度計は1000円ほどで購入できる。
最初は85度で淹れるのをおすすめしたい。お湯は熱いと濃いコーヒーが楽しめるけど、淹れ方によっては雑味も出てくる。85度~80度くらいのお湯で淹れると苦味はほどほどに楽しめる。
最初はゆっくり、後半は素早く
淹れ方はほんとに色々あるけど、最初はゆっくり濃厚なコーヒーを出してあげて、後半に注ぐ量を2倍くらいにして、スピードを上げて入れることで、雑味が出やすい後半はスッキリ仕上げて、苦味と酸味のバランスがいいコーヒーが楽しめると思う。
これはあくまで私の好みだけど、大きくは好みからハズレない万人受けの淹れ方かなって。
豆は少し多めに
やっぱりドリップするからには市販で売られているコーヒーとは違う味わいや濃さが欲しい。薄い水みたいなコーヒーが好きならきっとお金かけてドリップする必要もないと個人的には思う。
だから、豆は多めに。私はいつも1カップ(130ml)あたり12gの豆を使ってる。あとは淹れ方で濃度の調整をする。お湯の温度を上げたり、お湯の注ぐスピードを調整したり。
10gだと物足りないし、11gだと味が中途半端。浅煎りはスッキリ入れてもいいけど…
でも、12gを基準に増やしたり、減らしたりすればいい気がする。一番は失敗しないこと。一口目がまずいとすごく気分も下がるし、落ち着かない。
落ち着くためのコーヒーが、悩みの絶えないコーヒーになっちゃったら意味がない。
初心者に最適。1回抽出ドリッパー 「MUGEN(無限)」
MUGENの特徴はドリップコーヒーの基本とされる「蒸らし」と「注ぎ足し」が不要になってるので、とりあえず規定量を守って丁寧に入れれば、味は安定するというもの。HARIOから販売されている1回抽出のドリッパー「MUGEN」はドリップコーヒーの常識をいくつか破っていて、初心者でも簡単にドリップコーヒーの良さが感じられるドリッパー。
星形の溝から一定の量しか落ちていかないので、抽出速度がドリッパー内の湯量に関係なく常に一定。これが自由度をなくすけど、安定感は生まれる。ドリップを失敗をしたくない人にはおすすめのドリッパー。
V60以外もハリオ製品で揃える
V60用ペーパーフィルター
V60を使うならこのフィルターは使った方がいいと思う。
全部セットになってるのもあるからこれもおすすめ
V60コーヒーサーバー450
ドリッパーもそうだけど、コーヒーサーバーも基本的には壊れないので、おしゃれなものがいいかな。ノーマルなデザインはやっぱり気持ちは上がらない。
こっちのが高いけど、何年も使うことを考えればこっちの方がどう考えてもいい。V60コーヒーサーバー400 オリーブウッド
いつ見ても可愛い。オリーブウッドを使ったハリオのサーバー。ほしい…
V60保温ステンレスサーバー600
常に温かいのを飲みたいならこれがおすすめ。でも、新鮮でいい豆を買ってるなら冷めたコーヒーもおいしいからその冷めていく過程も楽しむのもいいかも。
一つ懸念事項があるとしたらステンレスは鉄の匂いがコーヒーに移りやすいから、早めに飲むのをおすすめする。とはいえ、冬の一口目は熱いコーヒーが飲みたい。
V60ドリップケトル・ヴォーノ
別にこれじゃなきゃいけないわけじゃないけど、おしゃれ。細口のケトルはドリップコーヒーには必須アイテムだから毎回使うものはおしゃれで気持ちが上がるデザインがいいと思う。
男性には特におすすめのドリップ用のケトル。
コーヒーミル・コラム
私も最初は粉で買ってたけど、豆を挽いているときの匂いやコーヒー豆の鮮度が気になるようになってからは豆で買うようにした。
ドリップするなら是非、豆で買って自分で粉にしてほしい。そこで疑問が湧く。いったいどんなコーヒーミルを買ったらいいのか。自分だけなら手挽きでもいいと思う。1分くらいで終わるからそんなに苦にはならないと思う。
1つ目はデザインがかわいい。インテリアにも最適なコーヒーミルでやってる感出る。面倒なら電動グラインダーを購入した方がいいけど、値段が安いのを買うくらいならこの手挽きのミルがおすすめ。おすすめな理由は2つ。
2つ目は豆を粉にするときにセラミック製の臼式であること。セラミック製は熱が帯びにくく、豆の品質に影響を与えにくい素材で、臼式は均等に豆が挽きやすいから。これが2000円で買えるならまずはこれでいいと思う。
もっと楽していくなら…こういったものに進化をさせていくといいと思う。
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