畠山大輝氏の世界が称賛したドリップレシピを徹底解剖

ドリップコーヒー

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コーヒーをハンドドリップやマキネッタで淹れています。スペシャルティコーヒーがメイン。使用ドリッパーは、V60,カリタウェーブ,フラワードリッパー等。

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  1. 畠山大輝氏の経歴
    1. 初めての競技会でトリプル入賞
    2. 日本史上初の2冠達成
  2. World Brewers Cup2021 in Milanにて準優勝
  3. 世界を驚かせた畠山氏のハンドドリップレシピ
    1. 準備されていたもの
    2. 実際のドリップレシピ
      1. 1投目:0秒~
      2. 2投目:40秒~
      3. 3投目:1分15秒~
      4. 4投目:1分50秒~
      5. 5投目:2分20秒~
      6. 抽出完了:~3分
  4. KRUVEで粉の粒度を均一にする
  5. ブリューレシオ(抽出比率)は1:13
  6. 90度と60度のお湯を使用する
  7. 世界大会で使われた豆は「ブレンド」
    1. シングルオリジンが多い中、ブレンドで勝負
    2. ブレンドのこだわり①新しいフレーバーの創出
    3. ブレンドのこだわり②ブレンドなのにシングルオリジン?
    4. ブレンドのこだわり③同じ抽出効率になるように焙煎
  8. ジャパンブリュワーズカップ(JBrC)2019で優勝したドリップレシピ
    1. ワールドブリュワーズカップとは異なる点
      1. ① 微粉をの含有量
      2. ②抽出レシピ:1投目を終えた後の蒸らしの時間
      3. ③抽出レシピ:ブリューレシオ(抽出比率)
      4. ④ブレンドされたコーヒー豆
      5. ⑤ドリッパー
  9. ジャパン ハンドドリップ チャンピオンシップ (JHDC) 2019で優勝したドリップ
    1. ① 微粉をの含有量
    2. ②抽出レシピ:1投目を終えた後の蒸らしの時間
    3. ③抽出レシピ:2投目の湯量
    4. ④抽出レシピ:ブリューレシオ(抽出比率)
    5. ⑤コーヒー豆
  10. ジャパン ブリュワーズカップ (JBrC) 2022で淳優勝したドリップレシピ
  11. YouTubeで提唱しているドリップレシピ
    1. 準備
    2. お湯の注ぎ方
  12. ワールド(ジャパン)ブリュワーズカップで使われた器具一覧
    1. ドリッパー
    2. ペーパーフィルター
    3. コーヒー用のふるい
    4. 電気ケトル
    5. コーヒーサーバー
  13. 畠山大輝のYouTubeチャンネル

畠山大輝氏の経歴

初めての競技会でトリプル入賞

2014年から両親の影響でコーヒーを淹れて飲むようになる
2014年秋 アルバイトとして焙煎屋で勤務
2017年  焙煎機を購入し焙煎検証スタート
2017年夏 SCAJでJBrC3位とJCTC2位とJHDC8位に入賞
2018年  イベント出店やオンラインで豆を販売し始める
2018年夏 競技会へ参加するも全ての競技で予選落ちする

日本史上初の2冠達成

ジャパンブリュワーズカップ(JBrC)とジャパンハンドドリップチャンピオンシップ(JHDC)で史上初の2冠を達成し、話題になりました。
同じ競技会でジャパン カップテイスターズ チャンピオンシップ(JCTC)でも3位に入賞するなど、畠山氏を語る上で非常に重要となる大会なりました。

World Brewers Cup2021 in Milanにて準優勝

2021年10月ブラックコーヒーの世界一を決める大会「World Brewers Cup2021 in Milan」に日本代表として参加。
畠山氏が焙煎・ブレンドした豆を使って、その年の世界最高得点を獲得しました。
すごいのは得点で、統一された豆でドリップの評価受ける「COMPULSORY」は標準的な評価だったのに比べて、プレゼンテーションを行いながら、自由に抽出を行う「OPEN SERVICE」で最高得点を取っています。
この最高得点は、その年だけでなく、最新の大会も含めた2017年~2022年の5回中最も高い得点で、稀に見る高得点です。
2016年のチャンピオンであり、コーチも務めていた粕谷氏も称賛しています。

 

世界を驚かせた畠山氏のハンドドリップレシピ

様々な動画やブログで畠山氏のドリップレシピを見かけますが、2021年に世界で最も評価されたオープンサービスのレシピを解説しているサイトは見かけないので、解説します。

畠山氏がワールドブリュワーズカップ(WBrC)で披露したハンドドリップのレシピは、実際に家で淹れるには少し面倒な工程がある事は事実です。

ここでは、ドリップレシピのみを紹介しますので、細かい解説や使っている器具の詳細は後述します。

 

自分好みの味がわかる
ポストコーヒーは、毎月3種類の特徴が異なるスペシャルティコーヒーの豆(粉)が届きます。

届いた豆を評価していくことで、自分好みのコーヒーを教えてくれます。 コーヒー診断をして、好みの味を確かめてみてください。

準備されていたもの

①豆:20g (粗挽き)

┗⑧のKRUVEで500um以下の微粉を予め除去

②お湯:260g 湯温は90度と60度の2つを用意
┗畠山氏の使用ケトルは「Brewista」の白と黒

③コーヒースケール(Time more)

④フラワードリッパー(三洋産業)

⑤アバカ コーヒーフィルター(円錐)

⑥グラインダー(みるっこ)

⑦コーヒーサーバー

⑧KRUVE

実際のドリップレシピ

豆を中粗挽きに挽いて、KRUVEにて500um以下の微粉を除去して、20gの粉を用意し、ペーパーに内にセットしておく。

 

—-※—-1投目~3投目は90度のお湯を注ぐ—-※—-

1投目:0秒~

豆の倍量(20g×2)のお湯を粉全体に行き渡るように注ぐ

※蒸らし

2投目:40秒~

全湯量の50%になるまで(~130g)円を描きながらお湯を注ぐ

—-※—-ここから60度のお湯を使用—-※—-

3投目:1分15秒~

全湯量の70%になるまで(~182g)円を描きながらお湯を注ぐ
※壁についた粉も落として全ての粉から成分を抽出

4投目:1分50秒~

残りの湯量を2等分(78g÷2)し、半分を同じように注ぐ

5投目:2分20秒~

残りのお湯(39g)を同じように注ぐ。

抽出完了:~3分

-ターゲットタイムは3分と設定されていて、3分である程度落ち切るように挽き目などを調整する必要があります。

 

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KRUVEで粉の粒度を均一にする

KRUVE(クルーべ)は挽いた豆に必ず残る微粉を取り除くものです。

小麦粉をふるいにかける作業と同様の作業をKRUVEで行うことで、抽出するフレーバーを均一にする狙いがあります。

畠山氏をはじめ、ジャパンブリュワーズカップ2022で優勝された小野氏も競技会で使用されています。

世界大会でも良く出て来ており、プロから絶大な信頼を得ているコーヒー用のふるいです。

フィルターの数が多いほど、価格が上がっていき、値段の振れ幅は大きい商品なので、注意が必要です。

 

ブリューレシオ(抽出比率)は1:13

畠山氏のブリューレシオ(豆:お湯)は、一般的には濃い目の比率で抽出を行います。

コーチを務めていた、2016年の世界チャンピオンの粕谷氏も「このブリューレシオは濃い目だよね」とおっしゃってます。

よくつかわれるのは、「1:15」~「1:16.66」の抽出比率ですが、この比率で淹れると畠山氏の考える最高のコーヒーは淹れられなかったんだと思います。

 

90度と60度のお湯を使用する

畠山氏のドリップレシピの特徴の一つでもある2種類のお湯を使い分けを解説します。

1投目~3投目:90度のお湯

┗フレーバーや甘さ、酸味などのコーヒーの核を担う部分をここで抽出する

4投目、5投目:60度のお湯

┗4、5投目を60度で淹れる理由は、コーヒーの嫌な要素である、雑味、渋みを抽出を抑えつつ、抽出時間を長く取る

世界大会で使っていたケトルとはこちら

 

世界大会で使われた豆は「ブレンド」

シングルオリジンが多い中、ブレンドで勝負

ほとんどの競技者がシングルオリジンで臨んでいる中で畠山氏はブレンドで勝負をしていて、世界大会で見事に最高得点を取っています。

①コロンビア産のミカバゲイシャ(6)
②ボリビア産のタケシゲイシャ(4)

ブレンドのこだわり①新しいフレーバーの創出

上記の2種類の豆を6:4の割合でブレンドしていて、なぜシングルオリジンではなく、ブレンドなのか。

それは、ブレンドすることによって生まれる新しいフレーバーである「プラム」を生み出すためだそうです。

ブレンドのこだわり②ブレンドなのにシングルオリジン?

畠山氏はプレゼンテーションで、こう話しています。

豆はブレンドしているが、シングルオリジンのような味わいになるようにブレンドしている

鳥肌ものです。

ブレンドなのにシングルオリジンのような味わいになるように焙煎しているんです。世界大会の審査員もうなる焙煎と抽出であったことは得点が物語っています。

粕谷氏も「このコーヒーはめちゃくちゃうまい」と絶賛しています。

ブレンドのこだわり③同じ抽出効率になるように焙煎

ブレンドをシングルオリジンに仕上げるためにこだわったのは、抽出効率だそうです。

抽出効率が違う豆を使うとフレーバーの出方が異なるので、出したい味が出せなくなる(抽出しすぎて雑味が入る豆とフレーバーを抽出しきれてない豆)。だから、同じ抽出効率になるように焙煎をして、ブレンドされています。

奧が深すぎて驚きが私から飛び出して散歩してしまうほど。

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ジャパンブリュワーズカップ(JBrC)2019で優勝したドリップレシピ

ワールドブリュワーズカップとは異なる点

① 微粉をの含有量

世界大会:500um以下の微粉を取り除く
日本大会:600um以下の微粉を取り除く

日本大会はより多く微粉を取り除いていることがわかります。

 

②抽出レシピ:1投目を終えた後の蒸らしの時間

世界大会:40秒
日本大会:35秒

世界大会の方がより多く蒸らしを淹れて、フレーバーをより引き出しているようです。

③抽出レシピ:ブリューレシオ(抽出比率)

世界大会:豆20g:お湯260g  1:13
日本大会:豆20g:お湯270g  1:13.5

世界大会の方が、お湯が少なくより濃い目に抽出できるようにしています。

④ブレンドされたコーヒー豆

世界大会:ミカバゲイシャ(コロンビア)とタケシゲイシャ(ボリビア)を4:6でブレンド
日本大会:ラ・レフォルマ&アネクソスゲイシャ(グアテマラ)とタケシゲイシャ(ボリビア)を4:6でブレンド

世界大会ではコロンビアのゲイシャに代わっていて、フレーバーも少し変わっています。

⑤ドリッパー

世界大会:フラワードリッパー(三洋産業)
日本大会:V60(ハリオ)

コロナがなかった場合、翌年に行われる世界大会ではV60使われていたかもしれませんし、ブレンドの豆も異なっていたかもしれません。

個人的には、日本大会との違いを見て、畠山氏にとっては空白の一年はプラスに働いたのではないかなと思っています。

 

自分好みの味がわかる
ポストコーヒーは、毎月3種類の特徴が異なるスペシャルティコーヒーの豆(粉)が届きます。

届いた豆を評価していくことで、自分好みのコーヒーを教えてくれます。 コーヒー診断をして、好みの味を確かめてみてください。

ジャパン ハンドドリップ チャンピオンシップ (JHDC) 2019で優勝したドリップ

ワールドブリュワーズカップと異なる点がいくつかあります。またジャパンブリュワーズカップとも少し異なる点があり、非常に興味深いドリップレシピです。

① 微粉をの含有量

世界大会:500um以下の微粉を取り除く
ハンドドリップ大会:600um以下の微粉を取り除く

日本大会はより多く微粉を取り除いていることがわかります。

 

②抽出レシピ:1投目を終えた後の蒸らしの時間

世界大会:40秒
ハンドドリップ大会:30秒

世界大会の方がより多く蒸らしを淹れて、フレーバーをより引き出しているようです。

③抽出レシピ:2投目の湯量

世界大会:全体の湯量の50%まで
ハンドドリップ大会:全体の湯量の60%まで

世界大会の方がより多く蒸らしを淹れて、湯量も少ないため、よりフレーバーを引き出しています。

 

④抽出レシピ:ブリューレシオ(抽出比率)

世界大会:豆20g:お湯260g  1:13
ハンドドリップ大会:豆20g:お湯270g  1:12.4 or 11.6

ハンドドリップの大会はブリュワーズカップより、お湯が少なくより濃い目に抽出されています。

 

⑤コーヒー豆

世界大会:ミカバゲイシャ(コロンビア)とタケシゲイシャ(ボリビア)を4:6でブレンド
ハンドドリップ大会:グアテマラ エインヘルト農園 カトゥアイ&ブルボン

ハンドドリップの競技では、シングルオリジンを使っています。

ジャパン ブリュワーズカップ (JBrC) 2022で淳優勝したドリップレシピ

畠山氏は2022年の最新の日本大会にも出場されていて、惜しくも準優勝で終わっています。

その時のドリップレシピは、ワールドブリュワーズカップの日本語版と言ってもいいので、是非こちらも参考にしてみてください。

この年に優勝されたのは、粕谷氏の会社「株式会社コーヒーのあるのところ」でバリスタとして活躍されており、2019年のジャパンブリュワーズカップ準優勝(畠山氏が2冠に輝いた年)している、小野氏で雪辱を果たした形になりました。

 

YouTubeで提唱しているドリップレシピ

Youtubeで推奨されているものはおうちコーヒー用に簡単になっていて、誰でも淹れやすいレシピなので、初心者の方でも簡単にできるドリップレシピです。

準備

豆:15g 粗挽き(グラニュー糖より少し大きい程度)

お湯:230g

お湯の温度:85度

お湯の注ぎ方

?投目:経過時間 ー お湯を注いだ量

1投目:0秒      ー 30g
2投目:30秒   ー 120g (ここまでで全湯量の50%)
3投目:1分      ー 150g(ここまでで全湯量の65%)
4投目:1分20秒    ー 190g(残りの湯量を2分割して半分を注湯)
5投目:1分40秒    ー 230g(残りの湯量を注湯)

 

ワールド(ジャパン)ブリュワーズカップで使われた器具一覧

 

ドリッパー

ワールドブリュワーズカップや日本のハンドドリップチャンピオンシップで使っていたのは、三洋産業のフラワードリッパー

ジャパンブリュワーズカップで使われていたのは、ハリオのV60

深いリブからガスやお湯が抜けて、ハリオのV60よりお湯抜けが良いと話題です。

 

フラワードリッパー(AS樹脂:プラスチック) 2~4杯用

フラワードリッパー(AS樹脂:プラスチック) 2~4杯用

 

ハリオ V60 1~2杯用

 

ハリオ V60 2~4杯用

 

セット

 

 

ペーパーフィルター

ハリオのペーパーフィルターよりお湯抜けが良い、アバカコーヒーフィルターを好んで使っていらっしゃいます。

競技会では、クリーンカップが評価を受けるので、お湯抜けの良さをうまく活用して、スッキリとした透明感のあるコーヒーに仕上げる必要があります。

アバカフィルター1杯用

 

アバカフィルター2~4杯用

 

 

コーヒー用のふるい

 

電気ケトル

 

コーヒーサーバー

 

自分好みの味がわかる
ポストコーヒーは、毎月3種類の特徴が異なるスペシャルティコーヒーの豆(粉)が届きます。

届いた豆を評価していくことで、自分好みのコーヒーを教えてくれます。 コーヒー診断をして、好みの味を確かめてみてください。

畠山大輝のYouTubeチャンネル

畠山氏は2020年からYoutubeでの発信もしておりますので、アットホームなチャンネルなので是非くつろぎながら見てみてください。

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